仕入れ先との話し合いで、野菜を安く納品してくれることになった。 売り上げが増えれば仕入れも多くなり、仕入れの条件も良くなり、 利益は益々出ることになる。 その年の利益は3000万円ほどになった。 「二号店だけれど貸し店舗にするか、土地と建物を購入するかだけれど、どうしようか」 「土地や建物の値段が下げ止まっているし、お金も工面できるから どちらでも良いけど、賃貸の方が万が一のときのリスクが少ないわ」 「立地条件は電車の駅の近くでも良いし、駅から離れていても 駐車場さえあればお客は来てくれると思う」 「明日から暇を作って探しましょう」 一日中一緒にいるから、彼女の身体の匂いに気が付くときもあるし、 布団に横になった彼女の太腿に唇を近ずけると刺激臭がする。 赤ん坊のオムツを換えるときに、異物の匂いがしても可愛さが変わらないように、 彼女の匂いも魅力を引き立てる。 俺は彼女の為に働いているから、 彼女が喜ぶのが一番嬉しい。 店の利益も二人で折半してもいいのに、 俺は全てを彼女が喜ぶように使いたい。 二号店は広い駐車場のある 静かな郊外に建てた。 土地を購入し、店は彼女と二人で設計して建てた。 総額一億円を少し越えた出費だったが、銀行の融資を受け五年で 返済する条件で借りた。 二号店の開店準備と、一号店の営業で毎日 があっという間に過ぎる。 三ヶ月後に二号店を開店し営業も順調で、 その年の一号店と二号店の平均の利益がそれぞれ毎月220万円と130万円だった。 会社員とは違い、自分達の思ったように店を運営し利益が順調に出るようになると、 本当に社会に出て、独立して生計を立てている満足感がある。
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