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俺の人生で大切なこと

こんな日もあるのか

映画館が開くまでゲームセンターで遊び、映画開演の二十分前に割り勘で 映画のチケットを買い、中央より少し前の指定席に座った。
3Dメガネを掛け、狭い椅子に座った。
映画が始まり、3D映像と音響効果の初めての経験だ。
残酷な映画で、戦争・殺戮・強姦の毎日の生活で、 ヒロインが自分の生き方を発見するという映画だ。
「凄い映画でしたね」
「面白いって友達から聞いていたので、いつかは見たいと思っていたんです。
ありがとうございました。電車の中で急にこの映画を見たくなったんですが、 一人では気が乗らなくて、つい持月さんに声を掛けてしまったんですが」
「ああ、そうでしたか。ご一緒に昼食でもいかがですか。 誘ってくれたお礼に私がご馳走しますよ」
駅ビル6階のガラス張りのレストランで、ワインと日替わりランチを注文した。
彼女はサラダとピザとコーヒーだ。
「今日は持月さんと、恋人のようにしていいかしら」
「えっ、うれしいな」
レストランを出ると、彼女は私の腕を組む。
彼女の胸が二の腕を押す。
「良い天気だから近くの公園でボートに乗りませんか」
「いいですよ」
二人でボートに乗ると、二人だけの秘密の世界ができた気がした。
「持月さんの奥様は、どんな方かしら」
「平凡な中年のおばさんですよ。口うるさいだけの教育ママだから、 亭主なんてお構いなしですよ」
「それでも、お幸せなんでしょう」
「どうかな。こうして会社をさぼって、普段見ることもない映画を見たり、 あなたとボートに乗ったりすることの方が幸せかもね」
「嬉しいわ。私も会社をさぼるなんて初めてだから、とっても新鮮で刺激的だわ」
「こんなおじさんより、独身の若者と一緒にいる方がもっと刺激的なのにね。 ボーイフレンドはいないの」
「今はいないの。そんなことより、これからどうしますか」
「お酒でも飲みに行こうか。こんなに早くから営業している店があればですが」
「おいしいお好み焼きの店を知っているんですよ」
「いいですね」
先にボートから降りて彼女の手を取った。
柔らかくて暖かく、しっとりとしている。

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